VPN とプロキシ
「VPNとプロキシ、どちらを使えばいいの?」
社内につなぐ場合と外部Webへ中継する場合を比べ、目的に合う経路を見てみましょう。
01迷い
どちらも中継だよね
役割を比べるVPNとプロキシ、何を比べると違いが分かるのかな?
02VPNの例
社外から社内へ
対象は経路設定次第この例では、社内へ向かう通信をVPNのトンネルで守るよ。
03プロキシの例
外向き通信を中継
フォワードプロキシこちらは会社から外へ出る通信を、中継先で扱う例だね。
04使い分け
目的と経路から選ぶ
両方を使う場合も社内への接続か、外向き通信の管理か。目的から選ぼう。
VPN とプロキシはどう違うのか
会社の通信は野放しではなく、決められた関所を通ります。その代表が VPN とプロキシです。ここではリモートアクセスVPNとフォワードプロキシを比べます。VPNには拠点間接続、プロキシにはサーバの前に置くリバースプロキシもあります。
VPN ── 暗号トンネルで社内へ
各ステップ・参加者・分岐をクリックすると、その仕組みの説明がここに表示されます。
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シーケンス図「VPN ── 暗号トンネルで社内ネットにつなぐ」。参加者3人、ステップ7個。 【参加者】(左から右) - 社外の端末: 自宅PC等 / VPNクライアント - VPNゲートウェイ: 社内ネットの入口 - 社内サーバ: 社内ネット内 【流れ】(上から下へ) ── ① トンネルを確立する(暗号化の取り決め) ── 1. 社外の端末 → VPNゲートウェイ: 本人確認して暗号トンネルの鍵を共有 ── ② 対象の通信を暗号トンネルで運ぶ ── 2. 社外の端末(自身で処理): 対象の通信を暗号化して包む 3. 社外の端末 → VPNゲートウェイ: 暗号トンネルでゲートウェイへ送る 4. VPNゲートウェイ(自身で処理): ゲートウェイが復号して本来の通信を取り出す 5. VPNゲートウェイ → 社内サーバ: 社内ネットの本来の宛先へ届ける 6. 社内サーバ → VPNゲートウェイ: 応答を返す(応答) 7. VPNゲートウェイ → 社外の端末: 再び暗号トンネルに入れて返す(応答)
プロキシ ── 出口の検査と制御
フォワードプロキシは、設定された外部Webへの通信を中継します。会社のPCがその経路を通るように構成すると、接続先の制限や記録をまとめて行えます。すべての通信が自動的に検査されるわけではありません。
プロキシ ── 2つの検査モード
- 焦点
各工程・分岐・レーンをクリックすると、その仕組みの説明がここに表示されます。
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業務フロー図「プロキシ ── 出口を一本化して検査する」。レーン3本、工程8個。 【レーン(担当)】(左から右) - 社内端末: 会社支給PC - プロキシ: 出口の検問所 - 外部サイト / 結果: インターネット 【図の符号】色つきの工程=焦点 【工程】(上から下へ。担当 → 工程名) 1. 社内端末: 社外サイトへ https でアクセス〔開始・終了〕 2. プロキシ: TLS検査の条件が揃っている?〔分岐〕(経路・検査設定・端末の信頼) 復号しない → 復号せず中継 条件が揃う → 2つのTLS接続の間で検査 3. 外部サイト / 結果: 復号せず中継〔開始・終了〕(接続先等で判断) 4. プロキシ: 2つのTLS接続の間で検査(TLS インスペクション) 5. プロキシ: ポリシー上 許可される宛先・内容?〔分岐〕(フィルタリング) 許可 → 改めて暗号化し直して外へ転送 拒否 → 遮断してログに記録 6. 外部サイト / 結果: 遮断してログに記録〔開始・終了〕(拒否) 7. プロキシ: 改めて暗号化し直して外へ転送(再暗号化) 8. 外部サイト / 結果: 外部サイトへ到達〔開始・終了〕(送信元=プロキシのIP)
プロキシは、HTTPSの中も読める?
復号しない中継では、HTTPSのパスや本文は読めません。TLS検査は端末側と接続先側に別々のTLS接続を作り、内容を調べます。
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構成図「TLS検査では、プロキシで復号する」。ブロック3個、つながり2本。 【ブロック】 - 会社のPC: 検査用証明書を信頼 - 検査プロキシ: 復号して内容を確認 - 接続先サイト: 要求に応答する 【図の符号】破線の枠=外部のサービス
経路・プロキシ・端末の信頼設定を揃えます。特定の証明書や公開鍵だけを信頼する仕組み(ピンニング)では、検査用の証明書が拒否される場合があります。除外とプライバシーに配慮し、範囲を利用者へ示します。
VPNにつながれば、すべて許してよい?
VPNで社内に接続したPCにも、盗まれたアカウントや感染した端末が含まれるかもしれません。「社内のアドレスから来た」という理由だけで、すべての情報を開放するのは危険です。
接続する場所だけで信用せず、利用者や端末の状態、アクセス先の情報・操作に応じて認証と認可を行うのが、ゼロトラストの考え方です。VPNやプロキシを使う場合も、その先の権限管理や監視を組み合わせます。
ZTNAは実現手段の一つ
利用者や端末の条件でアプリへのアクセスを制御する仕組み(ZTNA)は、ゼロトラストを実現する手段の一つです。製品を導入するだけで、すべての対策が揃うわけではありません。
押さえておきたい用語
- VPN(仮想プライベートネットワーク)
- プロキシ(フォワードプロキシ)
- トンネリング / カプセル化
- CONNECT トンネル / SNI
- TLS インスペクション(SSL 復号)
- ゼロトラスト / ZTNA