管理者向け / 第6章 シングルサインオン(SSO)

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第6章セキュリティ

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シングルサインオン(SSO)

「サービスを使うたびに、別々のパスワードを入れるの?」

会社のアカウントでログインをまとめる仕組みと、共通の入口を守る方法を見てみましょう。

  1. 01困りごと

    サービスごとに鍵?

    入口がばらばら

    使うサービスが増えるたび、パスワードの入力も増えるの?

  2. 02工夫

    会社のIDにまとめる

    保証書を検証

    会社でログインした結果を、連携先も確かめて使うんだ。

  3. 03試す

    もう開いた!

    有効なセッション

    別のサービスなのに、今回はパスワードを聞かれなかった!

  4. 04改善

    入力の手間が減った

    集約した入口を守る

    再入力が減って助かるね。共通の入口はMFAで強く守ろう。

この章の合言葉

ログインをまとめ、共通の入口をMFAで守る。

※IdPは本人確認を担うサービスです。利用を止めるときは、IdPと連携先の権限・セッションを確認します。

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なぜ別のサービスへ再入力なしで入れるのか

仕事で使うクラウドサービスは増える一方です。サービスごとに ID とパスワードを作ると、使い回しや退職者アカウントの消し忘れなど危ない隙が生まれます。SSO は、そのログインを身元の元締め(IdP)に 1 か所へ集める仕組みです。

シングルサインオン(SAML 連携)の流れ

署名用証明書つきメタデータを交換信頼関係を登録サービス(AWS 等)にアクセスサービスを開くGoogle でログインしてと誘導(認証要求)IdPへ誘導Google アカウントでログイン(+MFA)Googleで本人…本人確認OK → 署名付きアサーションを発行して返す保証書を発行し…アサーションをサービスへ提示保証書を提示署名を検証し、属性から権限を決定検証して権限決…アクセス許可(一時的な権限を付与)入室OK別のサービスにアクセス別サービスを開…Google は既にログイン済み(パスワード不要)再入力なしすぐ新しいアサーションを発行して返す保証書を即発行保証書を提示 → 検証して入室OKそのまま入室
あなたブラウザ
サービスAWS など / SP
Google Workspace身元の元締め / IdP

各ステップ・参加者・分岐をクリックすると、その仕組みの説明がここに表示されます。

この図をテキストで読む

シーケンス図「シングルサインオン(SAML 連携)の流れ」。参加者3人、ステップ12個。 【参加者】(左から右) - あなた: ブラウザ - サービス: AWS など / SP - Google Workspace: 身元の元締め / IdP 【流れ】(上から下へ) ── ① 事前準備(管理者が信頼関係を結ぶ・1回だけ) ── 1. Google Workspace → サービス: 署名用証明書つきメタデータを交換 ── ② はじめてのログイン(サービス起点の SAML) ── 2. あなた → サービス: サービス(AWS 等)にアクセス 3. サービス → あなた: Google でログインしてと誘導(認証要求)(応答) 4. あなた → Google Workspace: Google アカウントでログイン(+MFA) 5. Google Workspace → あなた: 本人確認OK → 署名付きアサーションを発行して返す(応答) 6. あなた → サービス: アサーションをサービスへ提示 7. サービス(自身で処理): 署名を検証し、属性から権限を決定 8. サービス → あなた: アクセス許可(一時的な権限を付与)(応答) ── ③ 2つ目のサービスへ(ここが SSO の効きどころ) ── 9. あなた → サービス: 別のサービスにアクセス 10. あなた → Google Workspace: Google は既にログイン済み(パスワード不要) 11. Google Workspace → あなた: すぐ新しいアサーションを発行して返す(応答) 12. あなた → サービス: 保証書を提示 → 検証して入室OK

有効なIdPセッションを使い、サービスごとの再入力を省きます。

退職者のアカウントを止めるには

退職日にIdPのアカウントを停止しました。それでも、前日から開いていたサービスの画面が使える場合があります。IdPが管理する新しいログインと、連携先が発行したセッションは、同時に止まるとは限らないためです。

退職の手順では、IdPの停止に加えて、連携先の権限・既存セッション・発行済み資格情報を確認します。各サービスの手順で必要な失効を行い、いつ利用できなくなるかまで確かめます。SSOによる管理の集約は、この確認を不要にするものではありません。

IdPのアカウントが乗っ取られると、複数の連携先へ被害が広がるおそれがあります。会社のアカウント基盤ではMFAを必須化し、管理者の権限や復旧手順も重点的に守ります。

使わない認証経路を閉じるには

デバイスコード認証は会議用端末などで使いますが、不要なら制限を検討できます。ここからはMicrosoftのアカウント管理サービス、Entra IDの例です。利用者とアプリをログで調べ、ログインを制御する「条件付きアクセス」で許可範囲を決めます。

  1. 1

    必要な利用と復旧経路を調べる

    会議用端末など業務上必要な用途を確かめ、例外と緊急アクセス用アカウントを含む除外・復旧手段を準備します。

  2. 2

    報告モードで影響を見る

    報告モード(Report-only)で、制限した場合に影響するログインを確認します。この段階ではまだブロックされません。

  3. 3

    有効にして、利用状況を点検する

    確認後に制限を適用し、失敗ログや業務への影響を点検します。利用実態を調べず一律に遮断しません。

ライセンスも確認する

条件付きアクセスには、対象者に必要なライセンス(通常はEntra ID P1以上)が必要です。

押さえておきたい用語

シングルサインオン(SSO)
IdPでのログインを複数のサービスで利用する仕組み。有効なセッションとポリシーの範囲で再入力を省ける。
IdP(アイデンティティプロバイダ)
身元を一元管理し、本人確認して保証書を発行する元締め。Google Workspace や Okta が代表例。
SP(サービスプロバイダ)
利用したい側のサービス(AWS・Slack など)。IdPの保証書を検証し、自分のサービスの権限を判断する。
この用語の解説を読む
SAML
IdPとSPが認証結果や属性等をやり取りする規格。この図はブラウザを経由するWeb SSOの例。
アサーション(保証書)
IdPが発行する認証結果や属性等のデータ。この例では署名と宛先・期限・要求との対応等を検証して使う。
フェデレーション / メタデータ
IdP と SP が証明書入りの設定を事前に交換し、互いを信頼相手として登録すること。SSO の前提。
次に読むシークレット情報の管理人ではなくシステムが使う「合鍵」の守り方まで。
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